高PER銘柄への投資について
高PER銘柄への投資は一見、割に合わない投資に見える。
なぜなら、水準訂正が狙えないからである。
そう思ってこれまで、高PER銘柄はあまり手を出してこなかったのであるが、最近そんなに悪いことばかりではないと思うようになってきた。
というのも、とある実験をしておりまして。
その実験とは、ビジネスモデルはとてもよいが少々PERが高いため見送っていた銘柄群を、仮に買ったとしてその後のパフォーマンスを監視するというもの。
買った銘柄は、3902メディカル・データ・ビジョン、2492インフォマート、 6058ベクトル、6099エランである。
昨年の5/3に買ってずっと持ち続けていたとすると、現時点で+67%のパフォーマンスである。それぞれのパフォーマンスは以下のとおりである。
3902メディカル・データ・ビジョン 52.57%
2492インフォマート 64.52%
6058ベクトル 43.57%
6099エラン 108.82%
パフォマンスの数字自体は、確かによいが昨年末の上げ相場のことを考えると特質するようなものではないかもしれない。
しかし、上昇するタイミングをみてほしい。多くの銘柄が苦戦をしはじめた今年の2月から上昇している。
逆に昨年の後半のアゲアゲの時期には、ずっとヨコヨコで我慢が強いられていた。
ここから言えることとして、こんな仮説が考えられそうである。
・高PERは、投資家が長い目線で買っているのでリスクオフモードで下げにくい。
・とはいえ、マクロで買う投資家ではないので、全体の上げ相場では苦戦する。
少ないサンプルで多少一般化し過ぎのような気もするが、クオリティの高い成長株は、比較的にディフェンシブといえるのではないだろうか。
ということで、①成長性が劣化しないこと、②足の長い投資家の存在、③ビジネスモデルの筋の良さ、などクオリティが高いことが前提であるが、PFの一部として組み入れるのも悪くないとの判断である。