やまいもの投資

風見鶏トレーダーの株式投資日記

株式投資家にとって不動産投資とはどういったものなのか

先日とある不動産銘柄のIRセミナーいった流れで、その会社の面談を受けてきました。

つまり、株式投資をやっているついでに、不動産投資もやらないか、と勧誘を受けたというわけです。

私は、不動産投資に特に知識があるわけではなく、ほぼまっさらな状態で、面談を受けたわけですが、結論から言うと、不動産投資もありかも、と思いました。

そのあたりの考え方について、面談に沿った形で、ちょっと整理してみたい。

面談にあたってまず聞かれたのは、人生設計というかライフプランというか、その辺を聞かれました。

自分的には比較的きまっていて、○歳までに○円くらい貯めていたい。その後は、たまってから考える。そんな感じで答えました。

その次の質問は、今いくらある?どうやって増やすの?

で、回答は

「いま○円あるので、これから株や投信で○%くらいで回せば、なんとか達成できると思っている。」

そうなると、不動産投資のつけ入るすきはないのですが・・・・

そこで、先方は目先をかえてきました。

資産を3つに分散すると良いんだよ、ときた。
つまり、現金・株・不動産の3つ。

今は、株中心だとリスクも大きい、実物資産も持つべき。

ってことで、さっそく物件紹介。

二駅利用できる山の手駅徒歩15分で2500万くらいの物件。
家賃は10万取れたとすると利回りが4.7%。

この辺相場はよくわならないけど、だいだい普通くらなのかなぁ。

で、頭金なし金利は1,9%の変動、その他修繕積立金やら2年で1ヶ月程度の空室などの費用もいろいろでるだろうからそれらを加味すると、月々5000円から3万くらいのマイナス。平均で、1万3000円くらいのマイナス。(←一応これは業者がいうには最大限保守的に見積もったそう。)


だけど、完済時や途中で物件を売却するときには、資産がたまっているから、例えば30年後に売却したときには、
利益がでるでしょ、という説明だった。

ちなみに月々の収支がずっと1万3000円のマイナスだった仮定して、30年後想定した売却金額で、売れたとするとおよそ6%程度でまわしたことになる。

そんな具合だ。

で業者がいうのは、

①ローンがおりるのは、限られていて8%程度しか資格がある人がいない。限られたそういった方は、その特権をいかしてほしい。
  
②加えて、ローンの枠として、だいたい年収の8倍程度は融資可能なので、住宅ローンを抱えていても大丈夫だよ。

③また、ローンは団体生命保険があるので、途中で本人が死んだ場合は、返済の必要がないため、生命保険の代わりになる。

メリットあるでしょ。契約せーへんか、と。

これに対して私もすかさず反論。

でも、想定した売却額で売れるとはかぎらんやろ。

 →単身用中古マンションは、ワンルームマンション規制があるから、そんなに値崩れはしないよ。
  (確かにそうかも。ここは業者の勝ち)
  
中古マンションって、そんなに持つの。持ってきてもらった物件が築25年くらいの物件だったけど、30年運用したら55年になっちゃうよ。

 →マンションってどのくらい持つか知っとるけ?115年位持つんだよ。だから大丈夫だべ。
  そこで、築55年の表参道の物件がうれているとか実例を示される。
  しかも、中古物件て最初の10年くらいで半分くらいになるけど、それ以降はそんなに価格はさがらないよ。
  (うーん、確かに売れとる。リノーベーションしてきれいになってれば、売れるかも。ここも業者の勝ち)
 
 
変動金利1.9%ってあるけど、金利上昇リスクは加味しとらんね。

 →住宅ローン金利の上昇は一気には上がらない。そういう規制がある。だから上がったとしても急激には上がらない。
  (この辺の業者の説明は苦しい。ここは私の勝ちかな。)
  
ここまでのところ、1本僅差でとったとはいっても、若干劣勢。業者強し。

そんな感じで、面談を終えました。

率直な感想は、まあ、不動産投資もありかも、という感じ。

ただし、気になったポイントは以下の通り。

①クレジットをつかうということをどう考えるか

負債を背負っていると考えるか、特権を行使していると考えるか。
何れにせよ、リスクはあがっているとは考えなくてはいけないだろうが、ここは、どちらの考えもあると思う。

それから、

流動性のリスク

不動産投資は、売りたいときに簡単に売れない。流動性のリスクがある。


③割が良いか

上記の流動性のリスクがあって、6%の運用というのは割が良いか。
ここは、あまり高くないという評価である。
それなら、純粋にいつでも売れるリートのほうが良さそうだ。ただし、不動産投資はキャッシュを使わないで、クレジットをつかっての投資なので、そこはちがう。そこをどう考えるか。

キャッシュフローはマイナスになるが・・・・
この投資は、月々のキャッシュフローがマイナスである。そこは明確なマイナスポイントであろう。


論点としては、こんなところだろう。

 

ポイントは、


クレジットを使うため追加でキャッシュを投入する必要がないかたちでの流動性リスクのある6%金融商品

これをどう考えるか、である。

いまのところ、リスクにたいしてリターンが少なすぎる印象だ。
体感的なものだが、最低でも10から15%くらいはほしいかなぁ、という感覚だ。

仮に不動産市況が大暴落して、リターンが10から15%くらい狙えるようになれば、追加のキャッシュインなし資産形成ができるわけで、悪くはないかなぁ、そんな感想をもった。


全体を通じて先方の営業も誠実な印象で悪い感じはしなかったし、考え方としてもありだろうと思った。ただし、自分の場合は、投資に対して期待リターンが高めなのと、流動性のリスクを比較的大きく考えているため、ちょっと投資対象とはならなかった。

今のところは、こんな判断をしているが、まだまだ知識も少ないので、もっと別の観点で積極的にやったほうがよい理由もあるかもしれない。

そういった自分が見落としているところがあるようでしたら、ツイッターなどで意見をもらえると嬉しいな!